1年目から年収600万円。薬剤師の給料の高い求人の理由とオススメしない理由。

新卒の薬剤師の給料に関してですが、調剤薬局で大手チェーンが350万円~中小規模の薬局が450万円、ドラッグストアで400万円~500万円となっており、
1年目から600万円以上出るという事は非常に平均値よりも高く異常な数値である事が分かります。

ではなぜそのような条件になるのか以下3つの理由にまとめていますのでご覧ください。また、そういった就職先に新卒で入社することをお勧めしない理由も記載しております。

地方や僻地など人が集まりにくいエリアだと年収が600万円以上になる

1つ目の理由として、中小規模の薬局で、人の集まりにくい僻地だと1年目から600万円以上出ることがあります。

薬学部がないような都道府県やエリアでは、なかなか薬剤師を採用することが難しく結果として給与が高い傾向にあります。またその中でも通勤が困難な僻地に立地する店舗での勤務であればより高給となります。

一例ですが、近畿であれば和歌山県北部や、三重県の海沿い、大阪南部のエリア、中国地方であれば、島江や鳥取、また薬学部があっても静岡や山口などのエリアでは人材の確保が困難で高給な求人があります。

上記はあくまで一例となりますし、知名度のない中小規模の薬局であることが多いので、弊社のようなエージェントなどに情報をもらうのが良いでしょう。
またそういった薬局は個人薬局や、10店舗から最大でも15店舗くらいの規模の会社となります。大手の薬局であれば、あまりにも差をつけすぎると、その他の社員から不満が出て退職につながるケースもあるため年次ごとに給料がある程度決まっています。

補足説明
どうしても人が集まらないようなエリアであればエージェントが仲介、交渉することによって最終的に経営者判断で給料があがるケースがあります。もし、奨学金などが多額ある場合は選択肢の一つとして地方での就職を考えてみるのも良いでしょう。

離職率が高く、社員が定着しない場合も年収600万円以上になる

2つめのケースとしては、離職率が高く社員が定着しない場合です。

慢性的に人手が不足し、入っても次々に人が辞めていくような会社であれば普通に新たに募集をしても集まらないような場合があります。

そういった会社が一番手っ取り早く人を採用するために使う方法として年収を上げるという方法があります。

同じエリアで給料を一番高くすれば、薬剤師の興味を惹くことができますし、給料目当てで募集してくる方もいるかと思います。

ただ、例えば、本当に会社が魅力的で、社員もあまり辞めないような会社であればそこまで給料が高くなくても常に求人を募集するようなことはありません。
あまりにも給料が高い薬局は言い換えれば給料以外に特に魅力的がないということにもなります。

もちろん給料が高いことにこしたことはないですが、給料以外での社員のモチベーションを上げるような仕組みがない会社も多く存在します。

目先の給料は良かったが、入ってみると非常にブラックで人が次々に辞めていく、劣悪の環境だったというケースもあります。

給料がかなり高く、労働環境も抜群で、なにもマイナスがないというような全ての好条件が揃う職場はなかなか珍しいのでそういった事情もふまえておくことが重要です。

会社として利益の多くを社員に還元している場合は年収600万円以上になる

3つめのケースは、会社が出た利益の多くを社員に還元してるケースでは薬剤師の年収が非常に高くなります。

一部の薬局では、利益を積極的にボーナスとして還元しています。通常、夏と冬の年間2回ほど賞与がでる企業が多いですが、利益が多く出れば通常2か月分のところを倍の4か月分支給するといったケースです。こういった会社は経営者が社員を大事にする非常に良い会社です。

ただ、今まで多くの薬剤師さんの転職を支援をしてきましたが、会社として利益を出すのであれば、従業員の給料(人件費)を抑えれば抑えるほど利益が出ますので、

こういったケースはまれで先ほど述べた2つの理由から初年度から600万円となっているようなケースが非常に多いです。

補足説明
こういったケースで従業員の給料が高い職場は離職率も低く、社員が辞めていかないケースが多いです。なので結果として、なかなか求人が出ないため転職したくてもできないという現実があります。

まとめ 新卒から年収600万円でる理由

上記で述べた3つの理由が、初年度から年収600万円という非常に高い給料が出る要因となっています。

平均よりもあまりにも高い給料が出るということは、なにか理由がある場合が多いので、求人票の条件だけで判断せずに、なぜこんなに給料が高いのだろうということまできちんと考えて入社することが重要です。

また、自分だけで判断しているとやはりわからない部分が多いので転職をする際や、新卒でも名前の知らない企業に入社する際は弊社のようなエージェントや、様々な人に相談して入社して情報収集したほうが良いでしょう。

給料の高さに惹かれて入社したものの内情をして早期に退職されるケースも多いです。転職される際は入社してから後悔することのないように、慎重に進路を決められることをお勧めします。

それでは次にそういった就職先には新卒の際は就職をお勧めしない理由をお伝えします。

オススメしない理由 地方の中小薬局であれば新卒の受け入れ態勢などが不十分なため

地方の中小薬局は毎年、新卒の薬剤師を採用しているわけではないため教育体制や研修制度なども不十分なことが多いです。また、そういった業務を現場の薬剤師に任せっきりのケースも多いです。

そうなった場合、新卒の薬剤師が求めているものと、現場で提供できるものにギャップが生じ、トラブルの原因となります。

また、地方で若い方があまりおらず、高齢の薬剤師が多いようなケースになれば倍以上年齢が違う薬剤師と考え方や価値観が合わずトラブルになるというケースもあります。

例外編 新卒でも地方で稼げる場合

とにかく奨学金が多額で、早く返したいという強い気持ちがある場合

強い気持ちと記載している通り、田舎で友人知人のいない環境でもタフな精神力があれば続けて勤務することができるかと思いますが、大体の場合は早期で辞めてしまう場合が多いです。

なので、本当に強い気持ちがあればそういった過酷な環境での勤務をお勧めしますが、強い気持ちがない場合はお勧めしません。

今まで関わってきた薬剤師でも、多くの若手薬剤師が最初は頑張って勤務していましたがやはり長続きしなかったケースが多いので1000万円以上借りていて、とにかく早く20代のうちに返したいなどの思いがあれば検討しても良いでしょう。

コミュニケーション能力が非常に高く、誰とでもすぐになじめる場合

地方や田舎など、知らない土地で居住する場合は、自ら能動的に動いてコミュニケーションをとっていくことがより必要とされます。

また、高齢の薬剤師や経営者も多いので、そういった世代が全く違う方々とも上手くやっていく必要があります。

その点に関しては、思っているよりも非常に難しく、可愛がられるようなタイプでなければしんどくなるケースもあり得ます。

なにかストレスがあっても、気軽に話ができるような人が近くにいないと孤独を感じますし、田舎であればストレスを発散できるような環境も少ないです。
どのような環境でも順応できて、コミュニケーション能力が高い方であれば検討しても良いでしょう。

ABOUTこの記事をかいた人

製薬会社にてMRとして勤務。新薬半期売上TOP10や6期連続計画達成などの成績を残した後、ITベンチャー企業にて弁護士向けWEBマーケティング支援を行う。 WEBサービス売上クオーター全社NO1の成績を残し、その後医療系の人材紹介会社にて薬学生の就職支援や薬剤師の転職支援を行う。100名以上の若手薬剤師の就職、転職相談や就職イベント実施した後、独立。現在は薬学生向けの就職サイト/ イベント【ジョブホ薬学生】や中途の転職支援【ジョブホ薬剤師】のサービスを運営。累計約20回実施約数千人参加。 【誠実さと熱意】が売りです。無理矢理、強引に転職を勧めたりしませんのでご安心下さい。相談者に親身になって対応させて頂きます。